その道に聞く
書家・木村怜由さん
「椅子から転げ落ちちゃうくらい、最高」
自らを、書家でもあるとともに「表現者」でもあると言う木村怜由さん。書を愛してやまない彼女に、書の魅力と自分の芸術活動について語ってもらった。
誰しも表現の手段がそれぞれあると思います。私にとっては書がその手段。人の手から生み出されるモノのあたたかさ、私はそれを人が普段話す言葉で、そのまま表現したいんです。書は言葉を書くからそれができる。
たとえば玄関の壁に『おかえりなさい』と飾ってあったら嬉しくなっちゃうでしょ。そんな豊かな気持ちになれるような、笑顔になれるような作品を残していきたいんです。
アトリエでやっている「テナライ教室」も同じです。生徒さんにはまず思ったように書いてもらって、書に自分を表現してもらいます。確かにそれは手本のようなきれいさや基礎はないかもしれない。でも筆で書いた言葉はその人の中から出てきた素晴らしいものでしょう。それを大切にしてほしい。
表現の喜びを伝えられる「書」には感謝していますし、何より大好きです。書き出すと止まらないし、書いているという感覚が最高。うまくいくと嬉しくて椅子から転げ落ちちゃいますもん。そういうことが楽しいし、幸せだなぁ、生きているなぁって感じています。その気持ちを作品にも込めています。「笑顔で、楽しく。」私の中から出てくる言葉をまっすぐに伝えられたら。
書を通じて自分を知れる、表せる。書にはそんな力があると思っています。
書家。師の下で書を勉強するかたわら、東京世田谷区のアトリエで主宰する「書のテナライ教室」、各地でのワークショップなど、フリーで幅広く活躍中。テレビ番組・書籍タイトルなど多数揮毫し、個展も開催している。
オフィシャルサイト「ITTAN100P」
http://kimuraryoyu.com/